母の日
以前にもお話したことありますが、私が30代、広告企画制作をフリーで請け負っていた頃は、とてもお金がない状況でした。
フリーランスと言うからには、営業から、ディレクション、デザイン、納品までを全てを1人で担っていました。
案件が大きな仕事であればあるほど手間暇かかるので、営業に力を入れることがどうしてもできず、仕事的には面白くても、案件数を確保できないため、経済的にはしんどい状況でした。
クライアントの打ち合わせに行くにも、ポケットに200円程度しか持っていなかったり、駐車場代を払えば、パンを一個、もしくは缶コーヒーを1本買えったら終わり・・・位のレベルの生活でした。
街中に頻繁に飲みに出歩いたりすることも当然なく、特に苦にはなっていませんでしたが、遊ぶことも、ままならず、ひたすら仕事に没頭する日々でした。
毎年の母の日や、母の誕生日にも何もできず、「来年するから、今年はごめん」ということが、何年も続いている状況でした。
あれから20年。
さすがに今は、誕生日や母の日はもとより、少し足が悪い母に、それ専用の靴をプレゼントしたり、細々とした恩返しができるようになりました。
あまり高価なプレゼントをすると、逆に気を遣って倍返しされるので、お互い気を使わない程度に、ちょこちょこと、何かしらをプレゼントしています。
2023年、もうすぐ母の日。
今年は、デザイナーさんにお願いして、母の日に贈るお花をお願いしています。
以前の僕では、全く思い浮かばない発想でしたが、実家の庭のそこらじゅうに、花を植えている母には、喜んでもらえるプレゼントだと思っています。
デザイナーさんも、センス抜群の方なので、僕のこだわりを隅々まで聞いてくださってありきたりのプレゼントとは違って、贈る側でも、かなり楽しみです。
実家宛に送ってもらい、父と先祖が眠る仏間に飾ってもらおうと思っています。
仕事が安定して、時間にも余裕ができると、あらゆる大切なもの、そして大切な人への気配りや、恩返しなど、贈り物に気が付くようになりました。
それは贈り物だけでなく、大切な大切な子供たちの生活を守ると言うこと、そして、思い描いている将来への夢や希望を潰すことなく、バックアップができることでもあります。
30年間、基本給の上がらない、嘆かわしい我が祖国の中で、他者に雇用されて働くと言うことにおいて、様々な観点から深く考えされる昨今、自分の力で稼ぎ、大切な人を守ことができるその根本には、ビジネスで売上げが上がる、売上げを上げるために集客ができているからこそ、そういったさやかな配慮ができる余裕が生まれるんだと最近、改めて実感しています。
ここまで来るのに、様々な苦労、出費を重ねてきましたが、何物にも変えがたい喜びや充実感を、改めて感じることができる今日この頃。
我ながら努力を重ねた結果の、心に染み渡る満足感の中で、幸せに、そして快適に過ごせています。
私に関わってくださっている全ての方々に感謝の一言です。